膀胱 内圧 測定
膀胱内圧測定では,膀胱容量と内圧の高低を判定でき,脊髄損傷後の弛緩性膀胱の回復期であれば,排尿筋の機能評価に役立つ可能性があり,リハビリテーションの見込みを予測できる( Professional.see page 検査 検査 )。
膀胱内圧測定:(外来:約45分) 仰向けで寝たまま、尿道からいカテーテルを留置して膀胱にゆっくり食生理塩水を注入して膀胱の感覚(尿意)や容量、膀胱の収縮力を調べる検査です。腹圧での排尿を除外するために肛門から小さいバルーンつきのカテーテルを留置します。
膀胱内に尿を溜めている時の内圧は、正常では5~8㎝のレベルです。 一方、排尿時の内圧は正常では20~30㎝のレベルとなります。 図2の低圧蓄尿(正常)例では、膀胱の壁は柔軟で尿の溜まる量が増加すると伸び、かなりの量が溜まるまで低圧に保たれます。 そして腎臓からの尿はすみやかに膀胱内に流入してきます。 したがって、腎機能は正常に保たれます。 一方、高圧蓄尿例では、膀胱壁が硬く少しの尿が溜まっただけでも膀胱内圧が上昇します。 また、多少膀胱壁に柔軟性が残っていても溜まりすぎた場合(尿閉)、やはり膀胱内圧は高くなります。 そうすると、腎臓で作られた尿は膀胱内には流入しにくく、尿管及び腎盂、腎杯に尿が溢れ、腫れてきます。 このように腫れた腎臓のことを水腎症といいます。
膀胱内圧測定(Cystometry:CMと略す)とは膀胱内圧,膀胱容量および膀胱知覚を記録する方法である。 CMのみで排尿機能を論ずることは不可能である。 排尿障害の実態は,CM,腹腔内圧測定(直腸内圧),尿流測定(Uroflowmetry),括約筋筋電図測定(sphincter EMG)などで構成される尿流動態検査(Urodynamic study)で総合的に検討される 1) 。 神経因性膀胱の排尿障害については,CMのみにて分類された時代もあつたが 2) ,現在では主として膀胱機能と尿道機能を同時に測定し排尿障害の分析がなされている 3〜6) 。
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